口内炎が治らないと思ったら他に原因が!口腔がんや他の病気を解説
2018/11/09
口内炎が出来たけど、なかなか治らないのでおかしいと感じたことはありませんか?。
もしかするとそれは口内炎ではなく、口腔がんやその前段階の病気の場合があります。
今回は口腔がんや前がん病変に関して解説していきたいと思います。
口内炎、前がん病変、口腔がんの見分け方
一般的に口内炎は1~2週間程度で治るのですが、なかなか治りが悪い場合は、初期の口腔がんや前がん病変の可能性が高くなってきます。
また、初期の口腔がんや前がん病変の場合は、痛みを伴わないことが多いです。
口内炎、前がん病変、口腔がんには様々な種類がありますが、今回はそれぞれ代表的なアフタ性口内炎、白板症、扁平上皮癌について比較したいと思います。
「アフタ性口内炎」
・2週間程度で治る。
・周囲組織との境目が
はっきり分かれている。
・傷口が硬くなっていない。
・白いまだら模様を認めない。
・周囲が赤くなっている。
・比較的はっきりとした潰瘍を認める。
アフタ性口内炎は、潰瘍周囲に赤みをおびた組織との境目があります。
潰瘍に硬いものを触れることは無く、触ると強い痛みがあります。
参考記事:口内炎の種類や原因は?治し方や病院についても解説!
「白板症・扁平苔癬(前がん病変)」
・2週間以上治らない。
・周囲組織との境目がはっきりと分かれている~分かりづらい
・傷口が硬くなっていない。
・均一から不均一な白いまだら模様を認める。
・傷口が赤くなっていることがある。
・一般的に潰瘍は認められない。
白板症や扁平苔癬は前がん病変の1つで、3~10%ががん化するといわれています。
白板症のなかでも、白いまだらが均一なものは、がん化する可能性は低く不均一なもので、赤みのあるものはすでにがん化している可能性があります。
また扁平苔癬は、白と赤のまだらが混在しており、表面的な扁平上皮がんとの区別が難しいのですが、ステロイド治療などで治ることがあります。
「扁平上皮がん」
・2週間以上治らない、さらに大きくなっていく。
・周囲組織との境目が一般的に分かりづらい。
・傷口が硬くなっていることが多い。
・不均一な白いまだら模様を認めることが多い。
・傷口が赤くなっていることが多い。
・出血しやすく、境目のはっきりしない潰瘍を認めることが多い。
お口のがんの80%を占めるのは扁平上皮がんといわれています。
上記のように扁平上皮がんの多くは発育が早く、正常な細胞に侵入していくため、周囲の組織のとの境目が分かりづらいです。
しばしば硬いものを触れることがあります。必ずしも痛みがあるとはかぎりません。
がんが出来てからの経過も重要で、治ることが無く徐々に大きくなってきます。
前がん病変やがんの切除手術
がんが進行した場合は、体のほかの部位と同様に周囲の組織を含めて、切除する場合があります。
前がん病変の場合も切除することがあります。
舌の場合は、部分的、全部切除後の再建手術が必要になります。
がんがあごの骨に進行した場合も、その進行の度合いにより、がんを含めた部分の骨を摘出する場合があります。
いずれの場合にも、しゃべり辛かったり、顔の見た目が変わってしまう等で、その後の生活に大きく支障をきたしてしまうことも考えなければなりません。
また、口腔がんはお口の中だけではなく、広い範囲に発生することもあります。
まとめ
お口の中の病変には良性のものや悪性のものがあり、自覚症状の無いことも多いです。
日頃からお口の中のちょっとした異変に気をつけておく必要があります。
虫歯や歯周病と同様に、お口の中の他の疾患に関しても早期発見、早期治療が重要です。
もし異変に気が付いたら、ただちに歯科医院を受診し、診断をしてもらいましょう。
できればメンテナンスも含め、定期的に歯科医院への受診を心がけておくことも重要です。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!