伊調馨 パワハラ告発問題から復活し東京五輪で5連覇なるか検証!
パワハラ告訴問題で注目を集めることとなった伊調馨選手。
女子個人での史上初の五輪4連覇を果たし、2016年には国民栄誉賞を受賞しています。
「パワハラ」という言葉だけがひとり歩きし、伊調馨選手は取り残されたような感じがありますよね。
2020年の東京五輪を目指している伊調馨選手に水を差すような形になってはいないのでしょうか?
今回は、パワハラ告発問題と伊調馨選手の東京五輪での活躍について検証していきたいと思います。
それでは早速、見ていきましょう!
パワハラ告発問題って何?
そもそも、パワハラ告発問題とは何だったのでしょうか?
その告発された人物とは、吉田沙保里選手や伊調馨選手などの数々のメダリストを育て上げた、丸坊主の栄和人氏です。
伊調馨選手や田南部コーチに対する、たび重なる暴言などがパワハラ認定され、告訴状が提出されました。
そして当時、栄和人氏がレスリング部の監督を務めていた至学館大学の学長による頓珍漢な記者会見が、騒動をさらに大きくしてしまいました。
日本レスリング協会の不手際も目立ち、後手後手の対応になってしまいます。
被害者とされる伊調馨選手や訴えられた栄和人氏に対するヒアリングも不十分なまま、パワハラという言葉がひとり歩きしてしまいました。
そもそも、職場でのパワーハラスメントについては、厚生労働省は以下のように定義しています。
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」
本当に難しい問題ですよね。
性格や感受性には人それぞれの違いもありますし、それぞれの相性もあると思います。
レスリングだけではなく、ほかの多くのスポーツ界でも様々な問題が勃発していますよね。
杓子定規では測れない部分も多く、その時の状況によっても、周囲の人間の感じ方は大きく変わっていきます。
マスコミは一斉に栄和人氏を攻撃し、栄和人氏は体調を崩してしましたよね。
何か騒動が起こると、マスコミはこぞって攻撃相手に集中砲火を浴びせ、さらなる話題作りのために躍起になっていきます。
冷静な裏どりや証拠を集めて、客観的に判断し、それを国民に伝えるのがマスコミの役割だと思うのですが・・・
その後、栄和人氏は反撃に転じ、ウソの告発として、田南部コーチを訴えています。
おそらく真相が解明できるような事象ではないため、これ以上の争いは無駄だと感じますし、何よりも、伊調馨選手が普通に練習に励める環境づくりに徹してもらいたいと思います。
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伊調馨選手と栄和人氏の関係は?
二人の関係は、全国女子中学選手権3連覇を達成した伊調馨選手を、八戸の実家までスカウトに出向いた栄和人氏との出会いが始まりでした。
そして、中京女子大学附属高校(現:至学館大学附属高校)に入学し、栄和人氏のもとで練習に励んだ伊調馨選手はメキメキとその才能を伸ばしていきます。
2001年4月のジャパンクイーンズカップでは、高校2年生になったばかりの伊調馨選手が、世界選手権2連覇中の山本聖子選手を破り、見事に優勝を飾りました。
その後、伊調馨選手の身体的特徴をさらに生かすために、栄和人氏は吉田沙保里のいる56㎏級から63㎏級に変更を指示します。
そして、伊調馨選手の快進撃が始まることになりました。
様々な大会で優勝していますが、オリンピックだけで言うと
2004年アテネ大会:63㎏級金メダル
2008年北京大会:63㎏級金メダル
2012年ロンドン大会:63㎏級金メダル
2016年リオデジャネイロ大会58㎏級金メダル
そして2020年東京大会では!!
実はこのオリンピック4連覇の間に、伊調馨選手と栄和人氏との間には距離が生じていきます。
2008年北京大会後の8月18日に伊調馨選手は引退表明しています。
しかし、帰国後に引退表明を撤回し、カナダ留学から戻った伊調馨選手は栄和人氏の元を離れ、練習拠点を東京に移しました。
様々な場所で出稽古をしていた伊調馨選手は、ある時、男子の代表合宿に参加することになります。
そこで衝撃を受けた伊調馨選手はレスリングに対する考え方を根本から見直すことになりました。
そして、今までの競技スタイルを変えた伊調馨選手は、栄和人氏との決別を決意します。
そして伊調馨選手が新たな指導者に選んだのが、パワハラ告発問題の田南部コーチだったのです。
このあたりから、伊調馨選手と栄和人氏との間に溝が深まり、様々な誤解も生じた結果が、パワハラ告発問題として取り沙汰されることになりました。
しかし、栄和人氏は今でも伊調馨選手のことを応援しており、伊調馨選手の国民栄誉賞受賞に対しても心から喜んでいるそうです。
伊調馨選手の東京五輪での5連覇の意気込み
パワハラ告発問題を受けて、伊調馨選手の練習環境が不安定なものになってしまいました。
周囲からの目を避けるために、ホテルに引きこもる日々が続きます。
さらに、精神的にも追い詰められた伊調馨選手は、自分が練習することで、周囲の人にさらに迷惑がかかるのではないかと悩みました。
その反面、伊調馨選手のレスリングに対する想いも徐々に膨れ上がってきました。
そして伊調馨選手は「自分がレスリングで復活することで周りの人に喜んでもらい、結果を出すことで恩返しをする」という結論に達します。
再び東京五輪での金メダル獲得を胸に秘めた伊調馨選手は、2018年の春からは日体大へ練習拠点を移し、復活に向けた稽古に励むことになりました。
2018年10月14日に実戦が2年2か月ぶりとなる全日本女子オープン選手権で、伊調馨選手はマットで復活します。
髪を短く切り、新たな決意で臨んだ伊調馨選手は、女王の貫禄で試合を勝ち進み、復帰戦を見事に優勝で飾りました。
対戦相手も伊調馨選手の実力の高さに驚いていたようです。
五輪4連覇を達成するほどの天才には、少々のブランクは全く関係なかったのですね。
逆に、悩む時間があったからこそ、レスリングへの想いがさらに深まり、限られた練習時間の集中力も増し、冷静に自分を分析する力も身に付けたのでしょうね。
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おわりに
パワハラ告発問題に関しては、今後の展開がまだ分かりませんが、伊調馨選手は完全に吹っ切れたようです。
パワハラ告発問題を煽るだけ煽ったマスコミも、今では伊調馨選手の復活を話題にしていますよね。
マスコミが大騒ぎして結果的に伊調馨選手を追い詰めた形になったのですが、どういう神経で伊調馨選手のことを報道しているのでしょうか。
注目を集めそうなところには一斉に集まり、鎮静化すると手のひらを返したような態度に出るという、マスコミの無神経さが理解出来ません。
何はともあれ、伊調馨選手は心機一転頑張っており、このままの調子を維持してもらい、東京五輪では是非とも5連覇を果たしてもらいたいですよね。
伊調馨選手自身も東京五輪には慎重な姿勢を崩しておらず、決して奢ることなくその日を迎える心づもりです。
その精神力さえあれば、必ず金メダルを獲得してくれることでしょう。
伊調馨選手の今後の活躍も心より応援しております。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!